平野星良
「スローなタコス」に会いたくて

取材でもお世話になった三軒茶屋「LOS TACOS AZULES」。先日、オープン1周年のパーティーにお呼ばれしてきました。夜10時を過ぎてもお店の外まで人であふれ、店主マルコの人柄がよくわかる賑わいぶりでした。

この日は、メキシコでもお祝いの席で提供されるという山羊をブルーアガベの葉っぱで燻製蒸しにしたバルバッコアが振舞われたそうです。すでに売り切れでありつけず(涙)。それでも、ブルーコーンでつくった焼きたてのトルティーヤは相変わらずおいしくて、秋の訪れをタコスで感じるとびきりの時間でした。

ファストフード感覚で食べるタコスも、たしかにタコス。だけど、ひとたびマルコのタコスを味わうと、カジュアルながらもそれが“スローフード”だってことに気づかされます。

メキシコの伝統的なトルティーヤと日本の季節の素材の融合。「食材にこだわれば、タコスはお寿司と同じくらいの可能性がある」というマルコの言葉を思い出す夜でした。